「島田園生たちと仲良くなるだけで良いのか」とそこに行っていた時の僕は考え込んだ。その遠い答えでも例の小説はある。中学あたりから、僕も仲良くはムードだけ、友人とも違うと考えていたし。同級生や、当時の全学連世代の若者ボランティアにも多かった。一学生は議論を勧め、まだ文が苦手だった僕にも、「コミュニケーションを持て」と勧めてくれた事もあった。
以上は何も島田に対してだけでもなかったと思う。相手が健全者だろうが、身障者だろうが、一緒に飲んで仲良くという付き合いは続いていない。双方が飽きて自然に縁が切れ、忘れる例が多い。ムリして仲良くなろうとして、ケンカ別れになった例もある。ムードだけなら、双方が進歩しないし。逆に、歴史や文学、医学を学び合い、30歳以降も真の友人になり、今もメール送り続けている相手も多い。霊的なものに結び付けるつもりはないが、社会や人生の真理を求め合わないと友人にはなれないと。また、世間からは仲良し関係と軽くみられるクラス会だが、僕は皆や先生たちと過去の掘り起こしとか、ものすごい学び合いがあり、行って良かったと思う。
今の恋人たちともものすごい愛の真理の求め合いしているし、在日者の人権とか、動物の生存権についても考え合っている。
ムードだけは進歩がないと考えている人たちは意外に多いかもしれない。